患者さんの権利章典
岩手県立二戸病院の【患者さんの権利章典】について
すべての人は、その人格を尊重され健康に生きる権利を有しています。健康を回復・維持または増進するため、医療従事者の助言・協力を得て、自らの意思と選択のもとに、最善の医療を受けることは人としての基本的な権利です。
岩手県立二戸病院では、地域住民の方々の生命と健康を守るという考え方に立って、次に掲げる「患者さんの権利章典」を制定しました。
岩手県立二戸病院 患者さんの権利章典
-
個人の尊厳
患者さんは、病気を自ら克服しようとする主体として、その生命・身体・人格を尊重されます。 - 平等な医療を受ける権利
患者さんは、その経済的状況・社会的地位・年齢・性別にかかわらず、平等な医療を受ける権利があります。 - 最善の医療を受ける権利
- 患者さんは、最善の医療を受ける権利があります。
- 患者さんは、必要な時はいつでも、医療従事者の援助を求める権利があります。
- 患者さんは、医師及び医療機関を選択し、また、転医する権利があります。転医に際しては、前医の診療に関する情報および記録の写しの交付を求める権利があります。
- 知る権利
- 患者さんは、自らの状況を理解するために必要な情報を得る権利があります。
- 患者さんは、これから行われようとする検査及び治療の目的・方法・危険性・予後およびこれに代わり得る他の手段、すでに行われた検査・診察・診断・治療の内容及びその結果、病状の経過などについて、十分に理解できるまで医療従事者から説明を受ける権利があります。
- 患者さんは、治験・研修その他の目的をも帯びる診療行為を受ける場合、そのような目的が含まれている事の説明を受ける権利があります。
- 患者さんは、医療機関に対し、自己の診療に関する記録などの閲覧及びそれらの写しの交付を受ける権利があります。
- 患者さんは、主治医及び診療に関与する医療従事者の氏名・資格・役割を知る権利があります。
- 患者さんは、医療機関から診療に要した明細の報告及び医療費の公的援助に関する情報などを受ける権利があります。
- 患者さんは、自身の診療に関わるカンファランス等に参加する権利があります。
- 自己決定権
- 患者さんは、前項の情報と医療従事者の誠意ある助言・協力を得たうえで、自己の自由な意思に基づいて、検査・治療・その他の医療行為を受け、選択し、あるいは拒否する権利があります。
- 患者さんは、自己決定権を尊重するうえで、必要なセカンドオピニオンを得る権利があります。
- プライバシーの権利
- 患者さんは、プライバシーの権利があります。
- 患者さんは、その承諾なくして、自らに関する情報を自己の診療に直接関与する医療従事者以外の第三者に対して、開示されない権利があります。
- 健康に関する情報提供の責務
患者さんは、良質な医療の提供を実現するために、医師をはじめとする医療提供者に対し、患者さん自身の健康に関する情報を、できるだけ正確に提供する責務があります。 - 医療の提供に支障のないよう配慮をする責務
患者さんは、すべての患者さんが適切な医療を受けられるようにするために、他の患者さんや医療提供者による医療の提供に支障を与えないように配慮する責務があります。
岩手県立二戸病院 子どもの患者さんの権利
岩手県立二戸病院は、地域の小児医療を担う病院として「こどもの権利条約」を守り、周産期および小児の医療、保健レベルの向上に努め、未来ある子どもの望ましい成長発達を支えるため、以下のことを宣言します。
- 子どもは、安心出来る環境の中で、良質で思いやりのある医療を受ける権利があります。
- 子どもとその家族は、医療について年齢や理解度に応じた十分な説明と情報の提供を受ける権利があります。
- 子どもとその家族は、不必要な医療処置や検査から守られ、家族が治療に参加できるように配慮されます。
- 子どもとその家族は、医療について自由に意見をのべ、自ら医療を選択しあるいは拒否する権利があります。
- 子どもとその家族は、担当医以外の医師の考え（セカンドオピニオン）を求める権利があります。
- 子どもは年齢や症状に応じた養育を受ける権利があります。
- 子どもとその家族は自己の診療録の開示を求める権利があります。
- 子どもとその家族は、いつでもプライバシーが守られ個人情報の保護を受ける権利があります。
病院では、職員が数多くの患者さんに、さまざまな医療を提供しています。そのため、それぞれの患者さんは通常の社会生活に比べて制約を受けざるを得ないこともあります。このことを充分に理解していただき、適切な医療の提供にご協力をお願いいたします。
岩手県立二戸病院では、職員ひとりひとりが、この「患者さんの権利章典」を守り、患者さんの医療に対する主体的な参加を支援していきます。